写仏とは・写仏の持つ意味
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写仏を描く 写仏とは

「写仏」とは、仏画や描かれた仏たちの姿を、下図を基にして、筆と絵の具で写し描くことで、日常生活の中で、誰でも同じ立場で自由に行えます。

写仏のはじまり

仏教の経典を書き写すことを行とする「写経」は、御存知の方も多いと思います。難しい経典がわからない人々に、より理解できるように絵で描き表わしたものが仏画、仏画を描き写すことを行とするのが「写仏」(安達原玄の造語)です。 本来仏門に関わる特定の人しか描くことのできなかった仏画を、誰もが日常生活の中で描けるようにしました。

写仏の特徴

日本文化は、仏教美術や仏教文化の影響を色濃く受けてきました。現代の日本において、仏教美術や仏教文化を体験する代表的な手法として、座禅、写経、仏像彫刻、写仏などがありますが、中でも写仏は、漢字の書けない外国人や子どもから、体の不自由な方、体へ負担をかけられないお年寄りまで参加ができ、かつ自らの制作した仏画を残すことができるという面で、様々な方々が楽しみながら日本の伝統文化を感じ、体験できるという特徴があります。

写仏の画材 写仏が持つ5つの意義
  1. 描くことで、心が落ち着き、心の交通整理ができる
  2. 描くことは、単純な動作の無限の繰り返しであり、精神修養の「行」に通じる
  3. 自分の仏様と出会える素晴らしさ。仏様や描き手とは声なき声で会話ができ、心のよりどころになる
  4. 自分の心の底にある慈悲・優しさに気づき、自らの生きざまに向かいあうことができる→他者に心やさしく思いやりの心が持てるようになる
  5. 自分の体は自分自身のものだけでなく、祖先や大いなるもの(神・仏)から授かったものと知り、生かされていることへの感謝の気持ちを持てるようになる

また、「写仏」は描いて終わりではなく、完成した仏画を観た人が、仏様を感じて自らに向き合うという連鎖を引き起こします。

全国に広がる写仏

家族や友人の日々の平安を祈る、御先祖様を思う、そんな当たり前のようなことを、当たり前すぎて忘れてしまっている現代こそ、日常生活の中に祈る心を持っていて欲しい。 そのためのきっかけとなれば、一助になればとの思いがつながり、写仏は今や全国にお教室があります。

写仏に取り組むみなさんの作品とコメント紹介